卒業論文:
「実時間並行ソフトウェアの開発支援ツールの構築」
概要
本研究では時間付きデザインパターン[1]に基づく実時間並行ソフトウェア開発[2]を 支援するツールの設計及び実装を行い、時間付きデザインパターンに基づく 開発の支援環境を構築する。
時間付きデザインパターンは従来のデザインパターン[3]に対する時間制約に着目した 拡張であり、実時間並行ソフトウェアのパターン化とその再利用を容易にする。 時間付きデザインパターンに基づく開発では、実時間並行ソフトウェアを時間オート マトン[4]により拡張したUMLを用いてモデル化し、テンプレートコードを作成する。 ソフトウェアの時間制約を時間オートマトンを用いて表現し、時間制約が満たされる ことを時間オートマトンの検証系であるUPPAAL[5,6]により確認する。
時間付きデザインパターンに基づく開発向けの統合環境を提供することで開発 プロセスの支援を行う。ツールを用いることで時間付きデザインパターンを図の まま扱い開発を進めることができる。
[1] | 高木豊典、結縁祥治、阿草清滋、 "時間付きデザインパターンに基づく実時間並行ソフトウェアの開発手法"、 情報処理学会第31回プログラミング研究会、 2000 |
[2] | 高木豊典、結縁祥治、阿草清滋、 "時間付きデザインパターンに基づく実時間並行ソフトウェアの開発手法"、 情報処理学会第31回プログラミング研究会、 2000 |
[3] | Erich Gamma, Richard Heml, Ralph Johnson, John Vlissides, "Elements of Reusable Object-Oriented Software, Design Patters", ADDISON-WESLEY, 1994 |
[4] | Rajeev Alur, "Timed Automata", 11th International Conference on Computer-Aided Verification, LNCS 1633, pp.8-22, Springer-Verlag, 1999 |
[5] | Paul Pettersson, Kim G. Larsen, "UPPAAL2k", Bulletin of the European Association for Theoretical Computer Science, volume 70, pp.40-44, 2000 |
[6] | Kim G. Larsen, Paul Pettersson, Wang Yi, "UPPAAL in a Nutshell", International Journal on Software Tools for Technology Transfer, pp.134-152, 1998 |